違った個性がとなり合う、
インクルーシブパークの可能性
様々な視点でインクルーシブパークの
見識を持つ専門家たちと、
公園づくりについて考えました
-
マウリシオ・ビヤレアル
PLACE
ランドスケープアーキテクト
-
ディラン・モーガン
PLACE
アーバンデザイナー
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柳田宏治|矢藤洋子
みーんなの公園プロジェクト
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村田周一
高野ランドスケープ
プランニング株式会社
代表取締役
-
司会進行|MC
深澤幸郎
株式会社コトブキ
代表取締役社長
- 日時:2020年10月30日
オンライン Youtube LIVE - 2020年10月、インクルーシブパークの可能性について議論する「インクルーシブパークフォーラム2020」を開催しました。登壇いただいたのは米国ポートランドで実際にインクルーシブパークを手掛けたデザイナーや、日本でインクルーシブな遊び場づくりの促進をめざす市民グループの代表など、様々な立場の専門家。YouTube LIVEで配信し、当初の応募枠を拡大するなど、多くの方にご参加いただきました。
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インクルーシブな
遊び場作りに向けて、
意見交換を行いました
POINT 1
小さな公園でもできる!
インクルーシブパーク
オレゴン州ポートランド市内初のインクルーシブパークを手がけ、公共空間の多様性、公平性の促進を図っているデザインスタジオPLACEからランドスケープアーキテクトのマウリシオ・ビヤレアルさんとアーバンデザイナーのディラン・モーガンさんに参加頂きました。
プレゼンテーションは「子どもにとって遊びとは何か」という問いかけから始まりました。子どもは遊びを通じて楽しむ・勇気を培う・課題を解決するなどいろいろなスキルを学びます。公園を設計するランドスケープアーキテクトはそういった子どもの学びや、楽しかった!という記憶に関われる素晴らしい責任のある職業だと語られました。そして、プレイグラウンドの誕生とその歴史やユニバーサルとインクルーシブの違いなどを具体的に説明頂きました。
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ケーススタディでは過去に設計を手がけたポートランドの公園や東京都世田谷区松陰神社で行った公園ワークショップについて紹介頂きました。松陰神社ワークショップについては、色々な立場の人が公園の将来について考え様々な意見が集められたこと、それによりみんなが当事者意識を得られることなど、まだまだ日本では少ない地域参加型の実例を詳しく説明頂きました。
そして「日本に多い小さな公園をインクルーシブにしていく可能性はあるか?」という日本側からの質問に対しては「インクルーシブのアイデアは、違う能力を持った子どもたちが同じことを隣同士で違う風に楽しめることにあると感じます。それは小さな公園でも実現できることです!」とディランさんが回答。またモーガンさんも、「土地の高さを変えるなどの工夫で、狭い場所でもいろんな経験が出来るように仕掛けられる!」と答え、日本らしいインクルーシブパークの可能性について議論しました。
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POINT 2
個性を共有し、
尊重すること
高野ランドスケーププランニング株式会社の村田さんに公園設計者の視点も紹介頂きました。
「公園ってなんだろう?」という問いかけから始まり、「多様な個性が思い思いに活動できる場が公園。実はそういう場であることが都市生活の課題解決にも繋がると思っています。」という考えを紹介頂きました。障がいを持つ方にも参加してもらいながら進めた事例でご自身が学びになったポイントや当時の話を交えながら、インクルーシブパークをつくる上で、「個性を共有し尊重すること」が大切であると語られました。
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POINT 3
障がいを持つ
子どもにとっての公園
インクルーシブな遊び場づくりの促進をめざす市民グループ、みーんなの公園プロジェクトからは代表の柳田さんに登場頂きました。
柳田さんからはヒアリングを通じ集めた「障がいを持つ人が現在の公園をどう思っているか」というリアルな声を紹介頂きました。「現状は、障がいを持つ子どもが公園で遊ぶことを諦めているというのが実態です。それは、その子どもの多様な経験や地域とつながる機会を奪うと同時に、障がいを持たない子どもにとっても多様な人と関わる機会を減らし、偏見や無関心を生まれやすくしてしまう。それを解消するには、情報の共有と対話の積み重ねが大切です」と語られました。
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ハーパーズプレイグラウンド
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日本のインクルーシブパークの
発展を考えていきましょう!